この出会いは偶然ではなく,必然だろう。そしてやがて退く紙への,最後の呼び掛けでもある。
quote:米国のアマゾン・コム社は,書籍を本文中の言葉で検索できる「サーチ・インサイド・ザ・ブック」サービスを開始した。出版社との協業によって,アマゾンで販売されている12万冊以上,3300万ページが検索できる。
電子書籍に関する記事を,いくつか続けて読んでいる。電子書籍に対して出版社はどうすべきか?(WIRED NEWSの記事),電子書籍のデバイスはどうあるべきか?(ZDNet Newsの記事),どん電子書籍なら売れるのか?(ZDNet Newsの記事)。電子書籍は必ず普通のものになる。紙は駆逐される。世界から紙がなくなる日は来る。これは暴論ではない。100ページの紙の本があるなら,わたしたちはもう98ページまで読み進んでいる。読み終わって捨てるのは,もうすぐだ。
そうなったときには簡単に実現する本の全文検索だが,現状ではとてつもない喜びをもたらすサービスだ。本を手に取ることが多い人なら,震えるほどうれしいはず。登場人物の名前でも,作品の舞台の地名でも,同じジャンルの作品でも,簡単に探し出せるだろう。アマゾンはすごいな。でもサービス提供側にとっては,とてつもない手間がかかるサービスだ。まさか文字をすべて手で打ち込んでいるわけはなく,OCRで読み込んでいってると思うんだけど,それだって手間・時間がかかり,確認作業は欠かせない。だが,紙とデジタルの最後の融合として,これはすごい。ちょっと感動しました。
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